海外勤務者が日本で住宅ローン(フラット35)を組める金融機関を探すのに苦労した時の体験談です。
現在海外勤務中の方、またはこれから海外赴任される方で日本の住宅ローンを利用して日本で家を購入・建築したいって方に参考になればうれしいです。
海外勤務者が日本で住宅ローンを借りる際には以下の点がポイントになります。(継続勤務年数がある程度あることや借入ができる最低限の安定した収入があることが前提です)
- 銀行は海外勤務者、一時的な海外赴任など普通と違う状況の人への貸し出しには慎重になっていることを理解する
- 個々で状況が異なるので金融機関に詳しく説明が必要(ネット上、メール上だけではなく対面で相談した方がよい)
- 担当支店、担当者によっても対応が変わる可能性がある(海外勤務者の住宅ローン自体取り扱ったことがない営業担当者がほとんどです)
- 給料の振込先はどこなのか(日本の銀行や借入先が望ましいがそうでなくてもいい場合もある)
- 外資系の企業なのか日本企業の海外支店なのか(一時的な海外勤務ならいつ帰るのかの証明、ずっと海外勤務ならどうやって通勤するのかの証明など)
- 在籍証明や給料支払い証明が必要(外資系ならできるだけ日本語の書類を作成してもらう)
- 現在住民票が海外にある方は住居が完成と同時に住民票を新居のある市町村に異動が必要
- 本人が居住するための家である証明が必要(誓約書や住民票の提出など)
- ローン審査には通常より時間がかかる
- 簡単に審査が通る銀行は金利が高い
上記のポイントを全ておさえれば住宅ローンを貸してくれる金融機関は見つかると思います。
個々に状況はかなり違うと思いますので親身になって相談に乗ってくれる金融機関、担当者を根気よく探す必要があります。
こちらの状況を詳しく説明しどうすれば審査に通るのかどんな書類や証明書があればいいのかなど、審査を通すための方法をひとつひとつ担当者に教えてもらいましょう。
ローンご融資相談センター今回は「ログハウスを建てた時の話②住宅ローン借入先見つかる!」です
それまでの話→ログハウスを建てた時の話① ログハウスメーカー選定
住宅ローン借入先見つからず苦戦
ログハウスメーカーが決まり地盤の調査も無事終わり、大まかな家の大きさや感じ、金額の見積もり、完成までのスケジュールなどが大体決まりました。ここまで約四か月ほど一ヶ月に一回ペースで北海道へ行っていました。その間はメールでのやり取りがメインとなっていました。
完成、引き渡しまでのスケジュールには住宅ローン審査が無事に通った前提で組まれていたのでローン審査がうまくいかなければ完成は遠のきます。
始めは自分ではよくわからないので住宅メーカー営業の方に調べてもらい可能性のありそうな銀行をあたってもらいました。当時は海外勤務で会社も日本企業ではなく給料もその国の通貨でその国で持っている現地の銀行への振り込みだったのですんなりはいかないだろうと予想はしていました。
営業の方が色々調べてあたってくれたネット銀行を含む大手の銀行はことごとく断られました。海外勤務で現地通貨支払いの給料で振り込みも現地であること。加えてその時点の住所も海外という条件では住宅ローンを組むのはかなり難しいことがわかりました。
ネットで同じような状況で住宅ローンを組んだ人の情報を探してみましたがほとんど出てきません。状況がややこしくて普通の人とは違うのでこれは銀行を一件一件自分自身で出向いて本人の口で説明しながら探すしかないと思いました。
そこからまた数か月、知り合いの知り合いの銀行員に聞いてみたり、北海道では有名な地方銀行やあまり聞いたこともない信用組合にも行ってみましたがやはりいい返事はもらえませんでした。普通に企業に勤めていて給料も毎月ちゃんとそれなりの額をもらっていても勤め先が海外で外資系企業というだけで仮審査・事前審査すら受けられませんでした。金利下がって日本の銀行儲け少なくて大変なのにこんな感じで大丈夫か?とちょっとイラっとしたりしましたが、そんなことを思っても始まりません。
借入先見つかる!
地道にネットでも検索していると、まだ行っていない住宅ローンを扱っている会社を見つけました。ファミリーライフサービスという住宅ローン専門の貸金業者です。あまり聞いたことはない会社でしたが調べてみると住宅メーカーの飯田グループホールディングス系のローン会社だということがわかりました。固定金利のフラット35しか扱ってなく金利も他の銀行の変動のものよりは割高になりますがもうあまり選択肢もないのでとりあえずその札幌支店へ電話して直接行ってみました。
オフィスでそのローン会社の担当者にその時の自分の状況を詳しく説明しました。
「これ、いけるかもしれませんよ」との頼もしい返事をいただきました。
「よしっ!」
それまではほぼ門前払いか事前審査のみで本審査すら受けることができなかったので一歩前進です。
それから勤めていた会社に給与証明や在籍証明を発行してもらったり引っ越したらすぐに住民票を北海道の家がある場所に移すという誓約書を提出したり。すべての書類をそろえて本審査までこぎつけました。
祈るような気持ちで結果を待ちました。
そして結果はOKでした!!
フラット35なので返済期間は35年。気が遠くなるほど長い。とても長い。まあなんとかなるでしょう。金利は1.4%。2017年当時の変動金利は1%以下というのが主流だったのでやはり高い感じがしましたが金利が高いくらいで夢のログハウスをあきらめるわけにはいきません。
いよいよログハウスメーカーと正式に建設の契約を結び建設スタートは次の年の春4月となりました。
ログハウスを建てた時の話③完成編↓