旅の話ってほどではありませんが、もう40年以上も前の話です。
京阪電車を止めてしまったことがあります。
どうしてそんなことになってしまったかというと、自分からドアに指を挟んでしまったからです。
京都市には東山南禅寺の近くに京都市動物園というのがあります。小さなころは時々そこへ連れて行ってもらったのですが、ある時その帰り道すがらのことでした。
現在では地下鉄になっていますが当時、京阪電車は京都三条から滋賀県大津市の浜大津駅までところどころ道路の上を走る路面電車になっていました。
京都市動物園から一番近い駅は蹴上という駅で東山から山科へ抜ける道路の上にありました。動物園からの帰りそこから電車に乗りました。
乗り込んだ電車は込み合っていてドア付近に私たち家族は立って行くことになりました。
そして他のお客さんも乗り終わりいよいよ電車の扉が閉まったその時事件は起こりました。
何を思ったか小さかった私は不意に閉まるドアに自分から指を挟んだのです( ゚Д゚)
もちろんドアを閉める車掌さんもそんなことは知りません。ドアは勢いよく閉まり私の人差し指は見事にドアに挟まれました。そして泣きました(よく覚えていませんが多分)。
京阪電車のその路線は当時2両編成。ドアを操作していた車掌さんがすぐに気づきドアを開けてくれました。そして私たちのほうへやってきました。出発するはずだった電車は一時的に蹴上駅にとどまることになります。
2両編成の短い電車の中は多分騒然となったと思います。ここも周りがどうだったかまでは覚えていませんが指が痛かったことだけは覚えています。
その後近くの病院へ運ばれました(ここも救急車だったか親に担ぎ込まれたのか覚えていません)。そして検査の結果骨にも異常がなく今も人差し指は元気です。
かすかな記憶をたどるとあの時指を自分からドアに挟んだのは「ただやってみたくなった」というかくも子供らしい純粋な動機からでした。
にしても人騒がせな子供です。当時大変なご迷惑をおかけした関係者の皆様へこの場をお借りしてお詫び申し上げます。ごめんなさい。
もちろん今でも京阪電車は好きですよ。