物事を判断する時に白黒つけないでその中間のどこかにあるいい塩梅(あんばい)のポイントを探す方が楽だしうまくいくんじゃないかって話です。
時々考えるんですが、白か黒か、100か0か、の二択しか正解がないなんてことは生きてるなかで実はそんなに多くないのではと思うんです。
あんばい 【塩梅】
[名](スル)《味の基本である塩と梅酢の意の「えんばい」と、物をぐあいよく並べる意の「按排」とが混同した語》
1 料理の味加減。「―をまちがえて、食べられたものではない」
2 物事のぐあい・ようす。「いい―にメンバーがそろっている」
3 身体のぐあい・ようす。「―が悪いので仕事を休む」
4 物事のぐあい・ようす・程合いを考えて、程よく並べととのえたり処理したりすること。「文化祭での出し物の順をうまく―する」
出典:デジタル大辞泉
例えばけんかをしている二人がいたとします。(直接的に危害を加えたり命の危険がある場合を除きます)
一方は相手のことを「あいつが間違っていて自分が正しい」と言います。
で、相手のほうも「自分が正しくて相手が間違っている」といいます。
どちらも絶対に自分が正しくて相手が間違っていると言っています。
例えをもう一個。
仕事をリストラされたサラリーマンがいたとします。
借金がたくさんあり家族も養わないといけません。
「お金ないし人生終わりだ~!」ってなってしまいました。
問題:
二つの例で解決策はありますか?
解決策は一つしかないでしょうか?
こんなことは世界中のあちこちで起きてる紛争から日々のささいなもめごと、悩み事にいたるまでたくさんありそうです。
「あの国のやつらは嘘つきで汚い、こっちが正しい」
「右翼は間違っていて左翼が正しい」
「いやその逆だ」
「あの人のお金の使い方は間違っている」
「お隣さんの掃除の仕方は間違っていて迷惑だ」
「クラスのあの子の服のセンスはどうかしてる」
「あの年齢で結婚していないとかおかしい」 などなど
共通しているのは自分がいるこっち側の考えが正しくて相手がいるあっち側が間違ってるって考え方です。
白か黒か、善か悪か、100点か0点かで判断してしまうやり方ですね。
いつも似たような集団でいたり、いつも自分と似たような考えの情報やニュースばかりに長い期間接しているとそれがあたかもそれが正しくてそれ以外が全て間違っている。答えは白か黒か二つに一つしかないように錯覚してしまうことがあります。
自分の(いる側)がいつも絶対に正しくて相手がいつも間違っていると思っていればいつも間違ってる相手にイライラさせられて気分悪くて、いつまでも敵のままです。人間関係、国と国の関係もうまくいきそうにありません。
日々の悩み事にしても似たようなことが言えます。一つの正しいと信じてたことがダメだったらもう人生終わり。みたいに考えるといつまでも悩み続けることになります。
じゃあどうすればいいか
いい塩梅を探すんです。
いい塩梅=ちょどよいポイントですね。
ちょうどよい味付けは人ぞれぞれにあります。
辛いのが好きな人もいれば甘いのが好きな人もいます。
白か黒か100か0かになることはあまりないんではないでしょうか。
特に人と人の関係や物事を判断する時の「いい塩梅」はその人、その時、場所にあった程よい味付けでないとうまくいかないような気がします。
悩みの原因が人間関係で相手の考え方にイライラさせられているならちょっと立ち止まり自分基準の100点を相手に押し付けていないか見直してみる必要がありそうです。
もし悩みの原因が自分自身の将来への不安や進路の迷いなら選択肢は絶対に白か黒か、成功か失敗か、100か0か、善か悪かなどで判断しない方がいいと思います。答えは2択ではないからです。
いつも選択肢は無限にあります。白か黒かで判断してしまうとその中間のどこかにある一番いい塩梅、自分にとっていい具合のポイントを見逃してしまいます。
それは白か黒ではないグレーかもしれせん。ひょっとしたら薄いグリーン、黄色かもしれません。
ちょっと甘い味付けかもしれないし辛い味付けかもしれません。
みなさんの人生の味付けがいい塩梅になる参考になれば嬉しいです。