いや~とうとう廃止決まりましたか~鉄道ファンとしては残念でなりませぬ( ;∀;)
バスでの代替輸送になっていた根室本線の一部、富良野駅から新得駅の区間がどうやら近々正式に廃線となることが沿線の自治体とかの話し合いで決まったようです。
富良野ー新得の他にも函館本線の余市~長万部もどうやら廃止してバス転換する流れになりそうな感じです。全国のローカル線廃止あっちもこっちも、、、(;・∀・)
- 参照 タビリス 2022.1.19 記事:「根室線富良野~新得間が廃止へ。映画『鉄道員』舞台、幾寅駅も終幕に」
- 参照 yahoo news 2022.1.29 記事:「運行費負担重く「苦渋」 富良野―新得バス転換へ」
- 参照 朝日新聞DIGITAL 2022.2.3 記事:「JR函館線の長万部―余市間廃止固まる 並行在来線問題」
2016年8月に起きた台風10号で大きな被害があった東鹿越~新得間は結局復旧されないまま廃止をむかえることになりそうです。この区間には高倉健主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」で舞台になった幾寅駅があります。列車が走っている頃に何度か訪れましたが列車はもうやってこないんですね寂しいです~
レスポンス・2017.713記事参照:「復旧費は総額10億5000万円—JR北海道が根室本線の被災状況を発表」
地元の人も鉄道を使わない、その他のお客さんもとても少ない、復旧にも路線維持にも莫大な費用がかかり儲からないので事業として継続できませんてことらしいです。
ならしょうがないか~
とも思いますが、、、
北海道の鉄道をこよなく愛する僕としてはなんとか北海道の路線ができるだけ残ったらいいのになぁ~と心から願っているわけであります。
誰が維持費を払うんだ(; ・`д・´)
お客さん誰も乗ってないじゃないか(。-`ω-)
車とバスがあるからじゅうぶんだっ(-ω-)
まさに全てごもっともでございます。
偉い人たちがあーでもないこーでもないと長年にわたり会議と検討を重ねた結果なので受け止めるよりほかありません。
そんな抗いがたい現実を全て踏まえたうえでアホな鉄道ファンである僕の意見をこのブログに書いておきたいと思います。
愛する北海道の鉄道の路線が次々に廃止されていくのをなんの意見も言わずにただ見ているだけだったなぁと何年かしてから振り返る時があったらきっと後悔するので。
北海道の鉄道路線、特に輸送密度の低いローカル線(根室本線、宗谷本線、釧網本線、石北線、留萌本線、函館本線小樽~長万部)やさらには全国の同じような状況の路線を残す方法を無責任に考えてみたいと思います。
なんで北海道の鉄道を残したいのか
なぜ僕が北海道の鉄道を残したいかというと好きだからです。
実用性、利便性とか事業としてどうなのかとか国のインフラとしてとかではなく完全に「好き」だからです。他に理由はありません。
日本で一番美しい場所(だと僕は思っています)北海道を走る鉄道はまさにプライスレス。特に大自然の中を走るところが。
プライスレス
英語:priceless
お金では買えない、金銭には換えがたいほど貴重な、きわめて価値が高い、といった意味の表現。
出典:weblio辞書
プライスレスです。
もう一度
プライスレスです。
価値が測れないくらいに素晴らしいものだと思っています。
「いやいや本物の鉄道は鉄オタの趣味じゃないんだから儲かってなんぼ、お客さんが乗ってなんぼやろ」
もちのろんその通りです。維持には経費がかかります。電気代とか線路の補修とか車両の整備とか人件費とか除雪費とか。
誰かが負担せねば継続はできません。
大きな鉄道はおもちゃじゃないですからね。
それもこれもひっくるめてわかったうえで残したいです。特に自然の中を走る路線を。
なぜなら好きだからです。
「いやそんなの無理に決まってる」
「儲からない路線なんて継続できない」
「誰も乗らない鉄道なんて廃止した方がいいに決まってる」
そうかもしれません、、、が、そうではないかもしれません。
何と言っても北海道の鉄道はプライスレスですからね。
考え方をかえる
ここが一番重要で一番難しいとこだと思います。
お客さんが切符(ICカードも含む)を買って電車に乗り目的地へ行く。切符が売れないと鉄道会社は儲からない。
この方法で利益を上げられない鉄道会社、路線に存在意義はない。
多くの人がこう考えてしまうのも無理はないのかもしれませんね。
JRやその他の私鉄は営利企業です。利益を上げて鉄道を維持し従業員に給料を払い地域にも貢献する。
なので鉄道事業で利益が上げられない路線は廃止されて当然ってなってしまうわけです。
ですが世の中には利益を上げてなくても地域や人々に愛されて大切にされているものもたくさんあります。
例えば鉄道関係で言えば公園や駅などに置いてあるとても古くて動かなくなった蒸気機関車なんかです。
ボランティアが掃除や補修などの管理をしてくれていたり町や市、企業が管理している場合もあるかもしれません。
他にはその地域にあるきれいな景色が楽しめる海や山、川などの自然なんかもそうですね。
周辺の住民や自治体、国なんかが管理して大切にしているところもあります。
それ自体が直接的に利益を生み出すものではないですが、それがあることで周りの人が楽しめたり安らげたり、心が豊かになったりする、あるいは歴史的に価値のあるものだから後世に残しておきたいという理由で大切にされ愛されているんだと思います。
なので全く利益を生み出さない無用の長物にも思える北海道(または日本中の)のローカル線も乗り物としてだけではなく人々の心を豊かにする道具としてもとても価値のあるものなので是非とも残したいと僕は思うわけです。
(とはいえ長期的に持続可能な鉄道であるためには金銭的な価値を生み出さないとなかなか難しいのが現実ですが。)
国営化する
やはり鉄道を維持するには大きな費用がかかるのである程度は国が管理する必要があると思います。
そんなことに税金を使うなんて無駄だ!(; ・`д・´)
そんなお金は国にはない!
て意見もあるかと思いますが、毎年毎年大切な税金が無駄なことに、誰も(大多数の人を)幸せにしない無駄なお金が使われています(ここでは詳細は割愛しますが)。
だったら多くの人の心を日本で一番美しい場所を走る列車から見る景色で楽しませてくれる鉄道に使っても損はないと思うんです。海や山をきれいに管理する同じ感じで。
少なくともほとんどの人が豊かさを感じることができないお金の使い方をするくらいならみんなが楽しくなったり幸せを感じたり笑顔が増えるお金の使い方なら無駄にはならないと思います。
根拠はありませんが幸福感や高揚感は財布のひもが緩むのではとも思っています。
駅でアイスクリームを買ったり記念品を買ったりご当地の美味しい特産品を食べたり。
笑顔がある所には人が集まります。
人が集まる所の経済は潤います。
どうですかね?
大富豪が運営
鉄道好きのアラブの石油王とか日本屈指のお金持ちの孫正義さん、柳井正さんとか前澤友作さんなんかがポンっとお金だしてくれたら解決しそうな気がするんですが、お金持ちのみなさんいかがですか?
国宝・重要文化財にする
鉄道を国宝や重要文化財にすれば否が応でも権威が高まり注目度も高まり鉄道ファンだけでなくそれまで興味なかった人からも末永く大切にされみんなにハッピーをもたらしてくれるのではと思います。
ちなみに「国宝」とは、、、
こくほう 国宝
1 国の宝。
出典:weblio辞書
そして重要文化財とは、
じゅうようぶんかざい 重要文化財
昭和25年(1950)に制定された文化財保護法による有形文化財のうち、重要として文部科学大臣が指定したもの。特に文化史的価値の高いものは国宝に指定。重文。
出典:weblio辞書
どちらも文化財保護法のもとに国が審議して決めることになっています。文化財はその性質や重要度によってさまざまな種類があり国宝、重要文化財の他にも特別史跡や重要文化的景観、伝統的建造物群など鉄道に関係しそうなものもあります。
文化庁HP参照:文化財の概要
e-gov法令検索参照:国宝又は重要文化財指定書規則
現在のところ鉄道関連で指定されている国宝はありませんが、重要文化財として有名なのは小樽の旧手宮鉄道施設、かつて信越本線の横川~軽井沢の「横軽」として親しまれた旧碓氷峠鉄道施設、東京駅丸の内本屋、梅小路機関車庫、門司港駅本屋などがあります。 文化庁HP参照:国指定文化財等データベース
重要文化財などに指定されると重要度や種類に応じて保存や補修、活用などに国からの補助が受けられます。
こんな感じで国からこれは国の大切な文化的・歴史的価値のあるものと指定されるとさらに親しみやすくなるのではないかと思います。
世界遺産にする
国がこれは重要な文化財だと判断したものの中からさらに日本を代表するほどのもの、世界的にも価値があるのではというものは世界文化遺産(自然遺産とは別)として世界遺産委員会に推薦されます。
世界遺産委員会に推薦するには以下のような証明がされている必要があります。
文化庁HP参照:世界遺産の制度
世界的に見て現代から将来に渡って価値があり完全な状態で保存され法的にも管理されているなどの厳しい条件がクリアされると世界文化遺産へと登録されるわけですね。
世界文化遺産に登録されると日本のみならず世界的に知名度が上がります。
世界的な観光地として発展する可能性や商業的に成功する可能性もじゅうぶんにあります。
2022年現在、日本の鉄道関連で世界文化遺産に登録されているものはありません。
日本では姫路城、富岡製糸場、原爆ドームなど20件ほどが世界文化遺産となっています。
文化庁HP参照:日本の世界遺産一覧
世界遺産鉄道にする
海外には世界文化遺産として登録されている鉄道が3カ所あります。
・オーストリアのゼメリング鉄道 (ゼメリング鉄道HP→Semmering Railway)
・スイス・イタリアのレーイッシュ鉄道 (レーイッシュ鉄道HP→Rhaetian Railway)
・インドの山岳鉄道群 (山岳鉄道のHP→ダージリン・ヒマラヤ鉄道、ニルギリ山岳鉄道、カールカー=シムラー鉄道)
画像出典・参照HP:UNESCO World Heritage Centre
いづれの鉄道も19世紀終わりから20世紀初めころに当時の高い技術を使い建設され文化的・経済的発展に大きく寄与しました。世界遺産としての基準を満たし登録されています。
これらの鉄道は全て100年以上が経っていますが今でも現役で運行されています。
どれも魅力的で行ってみたいですね!!
北海道の鉄道(そして日本中の鉄道の多く)も負けず劣らず100年以上前に当時の高い技術を駆使して北海道と日本の発展に大きく貢献しました。
大自然の中を走る鉄道風景、流氷のすぐそばを通る路線、湿原を走るSLなんかは間違いなく世界レベルだといえます。
世界遺産ですよ大臣!!
鉄道が単に移動する道具ではなく人類の貴重な文化遺産になるってことです。
こうなったらほんとにすごいですね!!
貨物列車網を広げる(モーダルシフト)
地球温暖化防止の観点から排気ガスを多く出す自動車や航空機から環境負荷のより小さな鉄道や船をもっと活用しようという動きがヨーロッパを中心に進んでいます。
日本の特に地方(北海道の過疎地も)では貨物輸送はトラックが中心です。
鉄道のローカル線での貨物輸送はそのほとんどが数十年前に終了してしまいトラックへと移行しました。
小回りが利いて積み替えの手間も少なく鉄道に比べて維持管理などを含めた運行コストも低く抑えることができました。
旅客列車も同じように路線維持ができないのでコストがかからないバスへの移行が全国で進んでいます。
時代は流れて状況は変化しています。
今ではトラックやバスの運転手不足や地球温暖化の問題も大きく取り上げられるようになってきました。
今まで通りのやり方では解決する気配はなく近いうちに問題はさらに大きくなっていく可能性が高そうです。
遠い昔にやめてしまった地方の貨物輸送をもう一度鉄道中心に戻し貨物路線網を広げれば運転手不足問題、環境問題、ローカル線維持問題の解決の助けになるのではと思いますがどうでしょうか。
花でいっぱいにする 近畿日本鉄道の取り組み
花(華)いっぱい計画を行っている近鉄(近畿日本鉄道)の取り組みをご紹介します。
近鉄では観光特急「青の交響曲」運航開始と同時期の2016年から吉野線(橿原神宮前駅~吉野駅)沿線に樹木や花を植えてお客さんに鉄道旅を楽しんでもらうおもてなしをする計画が進行中です。
すでに1万本以上のサクラやモミジ、ツツジ、アジサイ、スイセン、ヒガンバナなどが沿線に植えられたそうです。
花や木を育てたことがある人は知っていると思いますが、うまく育ててきれいに生えそろい毎年花を楽しませてくれるまでには長い年月と労力がかかります。
労力や年月はかかりますが花や緑でいっぱいになった場所には必ずたくさんの人が集まります。
桜やヒマワリ、チューリップ、コスモス、ツツジ、ラベンダー、ネモフィラ、コスモス、バラなど季節季節で全国各地のお花見スポットやフラワーフェスティバルに行けば人でいっぱいでびっくりしますよね。
なんで花がいっぱいの場所にはそんなに人が集まるのでしょうか?
それはきっと花を見ていると幸せな気分になるからではないでしょうか。
人が集まれば記念のお土産が売れ、グッズが売れ、お昼ご飯のお弁当や飲み物、スイーツなんかも売れます。鉄道が走っていればそれに乗ってたくさんのお客さんがやってくることでしょう。
近鉄は鉄道会社として100年以上の歴史があります。お花の取り組みを見ていると今後も長きにわたって鉄道会社を続けていこうという意思を感じます。もちろん運賃を払ってくれるお客さんを集めるのは営利企業として当然の営業活動ではあるんですが、沿線を巻き込んで楽しませる取り組みは素晴らしいですね。
「お客さん減って赤字だから廃止します」と言ってしまうにはあまりにももったいないくらい美しい自然の中を走る廃止になりそうな路線が北海道やその他日本各地にあります。
「廃止」と決めてしまう前にもう一度人を集める方法を考えてみるのはどうでしょうか。
花や木を植えるのもいいアイデアです。
他にも何かいいアイデアはあるかもしれません。
花や木を育てるように時間をかけて鉄道やその沿線、周辺の町も含めて楽しめる場所として育てればまた人はたくさん集まってくるのではないでしょうか。どうでしょうか。
参照:近鉄グループホールディングス株式会社 鉄道事業の環境取り組み
参照:近畿日本鉄道NEWS RELEASE H28.4.19
アイデアをミックスする
ここで取り上げたようなアイデアやさらにもっといい他のアイデアも混ぜてさらにいい方法にすれば北海道やその他日本中の赤字ローカル線も将来に渡って残すことができるのではないかと思います。
まとめ
ここで取り上げたような考えはすでに偉い人たちが考えつくして却下されたものかもしれません。結果として廃止路線が増え続けているのかもしれません。
ですが僕はそれも踏まえたうえで北海道の美しい自然の中を走る鉄道を残したいと思っています。
列車にお客さんが乗らなくなった→廃止→バスに転換→やがてバスにもお客さんが乗らなくなり運転手もいなくなる→廃止→町から人がいなくなる。こんな感じかまたは近々そうなりそうな町が北海道にはたくさんあります。
ローカル線を残しさえすればすべて解決なんてことにはなりませんが廃止しても状況はたいして良くもなりません。
北海道の鉄道を愛する僕の理想は世界遺産に登録され世界中、日本中の人に注目されいつか雪の中を走る蒸気機関車に乗ってみたい、車窓から流氷を見てみたい、大自然を走る列車にのって美味しいものを食べてみたい、そんな風に多くの人に思ってもらい寂れかけた北海道の田舎町に活気と笑顔があふれたらなんて思っています。
願わくば廃止してしまった路線を復活させたり、もうなくなってしまった長距離の夜行列車、峠を越える重連のSLなんかも走ったらもうワクワクがとまりません!
長々と鉄オタの独り言にお付き合いいただきありがとうございました。鉄道がA地点からB地点に移動するだけの道具としてだけではなく笑顔を運んできてくれるかもしれない乗り物だということ知っていただければ嬉しいです。また北海道のことや鉄道のこと環境のこと幸せのことについてもついでに考える機会になってくれればこれほどうれしいことはありません。
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