計器飛行証明と多発機限定を取得した時の話 Multi IFR Rating

計器飛行証明と多発限定を取得した時の話

計器飛行証明(Instrument Rating)と多発機限定証明(Multi Engine Rating)を自家用操縦士免許を取った数年後にカナダで取りました。計器飛行証明、多発機限定、事業用操縦士免許はエアラインパイロットとして航空会社に入社する時に必要な免許です。

これからパイロットになりたい、飛行機の免許を取りたい、興味ある方はぜひ最新の情報をフライトスクール、現地の航空局などで確認することをおすすめします。

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エアラインパイロットになろう計画再開

自家用操縦士免許を取ったところでエアラインパイロットになろう計画は資金の不足、精神力の不足が原因でストップしていました。(→カナダで自家用飛行機免許を取得した時の話

帰国してからはタクシードライバーや工場、郵便局の集配、自宅で輸入雑貨の販売、などなどまた様々な仕事をしていました。

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数年が過ぎ、途中でストップしていたパイロットになろう計画は心のどこかにひっかかってなんとなくモヤ(~_~)っとしたままになっていました。

そんなモヤモヤしていたある日、本屋で見つけたある本がきっかけで「そうだ!飛行機もう一回やってみよう!」っていう気になりました。(→モヤっとしているあなたへ、人生を変えた本「原因と結果の法則」

そのほうがなんかスッキリするしできるだけやってダメならあきらめて違うことをしよう。そう思いました。

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ちょうどその頃JALエクスプレス(JEX)という日本航空の子会社が自費で免許を取得したパイロットを自社のパイロットして採用を積極的にし始めた頃でもありました。

それまでは自分で費用を負担して飛行機の免許を取るいわゆる自費組が航空会社に採用されることはあまりありませんでした。国内の航空会社のパイロット採用は航空大学や自社養成、または航空自衛隊や海上自衛隊からの割愛制度がほとんどでした。

JEXが自費組を採用し始めてから他の国内の航空会社もそれに続き自費で免許を取得したパイロットの採用を徐々に始めていました。

ひょっとしたら僕もさらに必要な免許を取って入社試験に応募すればいけるかも(?!)そんな楽観的な見通しもちょっとありました。

その時点で持っている免許はカナダの自家用操縦士免許のみ。カナダの免許から日本の免許への書き換えには一部足りない訓練があったので自家用免許を取った次の年にそれはアメリカでやりました。その頃は学科試験も必要なく必要書類をそろえてJCAB(日本の航空局)へ提出すれば日本の免許へ書き換えることができました。

そんなこんなで一旦ストップしていたパイロットになろう計画は再開したのでした。自家用飛行機の免許をとってから5年ほどが経っていました。

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入社に必要な免許とフライトスクール選択

その時点で持っていたのは自家用操縦士免許のみだったので航空会社の入社試験に応募するためにはさらにいくつかの免許を取らないといけませんでした。

航空会社の応募要件で必要な免許は事業用操縦士免許、多発限定、計器飛行証明、航空無線通信士免許、航空身体検査第一種でした。

気が遠くなるほどいっぱいあります(;・∀・)

一個ずつ効率よく、なんとか費用も安く抑えようと計画し始めました。

応募要件に必要な免許は全て日本の免許です。海外のものを日本の免許に書き換えができるのは自家用操縦士と多発限定のみ。その他の免許はできませんが海外で取っておくと日本で受ける試験の科目が一部免除になります。

色々調べた結果、日本での訓練は費用がものすごくかかるので可能な限り訓練費用が安い海外で行い必要最低限の部分のみ日本でやることにしました。

そこで計画はこんな感じにしました。

  • 事業用操縦士免許は日本で取る。そのための必要時間付けを海外でやる。
  • 計器飛行証明は海外で取り日本での試験を一部免除にする。
  • 多発限定は海外で取り日本で書き換える。
  • 航空無線通信士免許は渡航する前に取っておく。
  • 航空身体検査は日本での訓練までに取る。

訓練をする学校は海外はカナダ、バンクーバーに近いバンダリーベイ空港にある学校に決めました。

日本での訓練は設備が充実していて就職実績もある長崎の学校にしました(現在は閉校しています)。

資金計画

全ての免許取得と渡航費用、生活費などを入れて計算するとカナダでの訓練に約400万円。

さらに日本での訓練に約1000万円ほどがかかってしまうことが判明しました。

高い、高すぎる!!!(; ・`д・´)

もちろんそんなお金は持っていないのでなんとか工面しないといけません。

急遽マグロ漁船に乗り込み一気に稼ぐ。

佐川急便で走りまくって稼ぐ。

いやそんなことをしても数年はかかってしまう。

それよりなにより僕にはそんな体力も気力もありません。

やはり、、、

借金。

ないんだからしょうがない。借りるしかありません。

借金して何か始めることには賛否両論あるかと思いますが僕はこれはいい借金だったと思っています。

1000万円以上も貯金してから始めていては時間もかかるしタイミングを逃すかもしれません。途中で気が変わったり挫折してしまうかもしれません。

時間やタイミングって後からではどうにもなりませんからね。

やりたいことが今決まっていて強く思っているなら借金してでもやるべきだと思います。

お金がないからあきらめる。完璧に貯金してから何か始めるって計画の人がいたら

「ちょっと待った!」と言いたいです。

もし本当にやりたいことが決まっていて無いのがお金だけなら必ず方法はあるはずです。

大切な時間を無駄にせずやりたい気持ちが熱いうちに始めることをおすすめします。

話は少しそれましたが、借金の借入先が決まりました。

カナダでの訓練には海外留学という名目で国民生活金融公庫(現在の日本政策金融公庫)から教育ローンで200万円を借りることができました。

日本でのバカ高い訓練費用は当時行こうとしていた学校が提携しているローンで約800万円ほどを借りることになりました。

残りの部分は親からの借金と自分の少ない貯金でまかなうことにしました。

免許をすべて無事とれたとしてもこの時点で就職が保証されているわけではありません。

もしも残念ながら就職活動が失敗に終わりどこの航空会社にも入れなかったら1000万以上の借金だけが残ることになります。

不安がなかったと言えば噓ですがもし就職先が見つからなくてもそれくらいの金額なら仕事がんばればなんとかなるっていう自信もありました(幸いにも職にありつき借金は完済できましたが)。

ギャンブル?

ではなく

夢への投資だったと思っています。

またまたカナダへ出発

事業用操縦士免許に必要な学科試験や航空無線通信士免許の取得を終わらせ、自宅でやっていた輸入雑貨販売を廃業し古物商免許を返納し、かけもちでやっていたお菓子工場の仕事を辞めいよいよまたカナダへと出発です。

今回はカナダの計器飛行証明と多発限定(Multi IFR rating)の取得、日本の事業用操縦士免許取得のための時間付け(必要なフライト時間を単価が安いカナダでやります)をするための渡航です。期間は6カ月の予定。

今回の滞在で半年間住む場所はフライトスクールの日本人インストラクターの家の一部屋が空いていてそこを借りることになりました。

家はバンクーバーにありフライトスクールへはそこから車でハイウェイを南へ30分ほど行ったところにあるバンダリーベイ空港(Boundary Bay airport CZBB)にありました。

家から学校までは最初の頃は同居しているインストラクターに送ってもらったりバスで行ったりしてましたが遠いうえにバスは本数も少なくとても不便だったので途中からは中古車を買い車で通学していました(この車は故障が多く修理にかなりお金を使ってしまいました)。

訓練始まる

計器飛行証明取得、多発限定の取得、時間付けが今回の目的ですが自家用操縦士免許を取得してから数年のブランクがあります。

まず始めに飛行機を飛ばす感覚を取り戻すこと、乗ったことない飛行機(Piper Cherokee PA-28)に慣れること、空域に慣れることが必要でした。

Boundary Bay Airportと空域

バンダリーベイ空港(Boundary Bay airport CZBB) はカナダ、ブリティッシュコロンビア州バンクーバーの南側にあるデルタ(city of Delta)にあり南側の一部をアメリカ国境に接しています。

西側はジョージア海峡を挟んでバンクーバー島があります。

周辺には沢山の空港があります。北側にはすぐそばにバンクーバー国際空港(CYVR)、バンクーバー島にはビクトリア(CYYJ)、ナナイモ(CYCD)、東側にはアボッツフォード(CYXX)、アメリカ国境すぐ南側にベリンガム(KBLI)、その他にも小さな空港が点在しています。

中でも付近で一番大きな空港は北西10マイルにあるバンクーバー国際空港(CYVR)です。CYVRは国際空港なので大きなジェット機がバンバン飛んでいます。

一方、訓練するバンダリーベイ空港は滑走路は二本あり管制塔もありますがほとんどがセスナなどの小型飛行機です。僕のような外国人で初心者パイロットもかなり多く訓練しています。

この二つの空港は空域が隣り合っています。CYVR周辺の空域はジェット機の交通量がとても多く危険なので基本的に(有視界飛行)VFRの飛行機は入ることができません。VFRの飛行機がCYVRのエリアを通過したいときは決められたVFRルートを許可が出た時だけ通ることができました(現在はどうなっているかわかりません)。周辺は水平方向だけではなく垂直方向、高度ごとにも複雑にエリアが決められています。間違って勝手に入ったりすると後でこっぴどく怒られます。

ATCの英語早口すぎる(;・∀・)

ATC(飛行機同士、または飛行機と管制官が使う航空無線)には最初かなり苦労しました。

バンダリーベイ空港やバンクーバー国際空港の管制官が使う英語が早すぎて聞き取れなかったのです( ;∀;)

自家用操縦士免許を取った時には管制塔(tower)がある空港へは数回飛んだ程度。普段は田舎なので一方送信(Broadcasting)して自機の位置を知らせるために独り言のようにマイクに向かってしゃべるだけです。他の飛行機と話すのはほんとにたまにでした。

アメリカでも短期間ですが飛んだことがあったのですが管制官の英語が聞き取れなかったことはあまりありませんでした。

CZBBは前述の通り訓練機が沢山飛んでいます。離陸待ちや上空での着陸待ちが10番目なんてこともあります。その他空港からの離陸や着陸にはローカルルールのようなものがありReporting pointで位置を管制官に伝える必要があります。

またCYVRのエリアを通過するにはCYVRの管制官と話さないといけません。

とにかく最初は早すぎて聞き取れませんでした。

何度も飛ぶにしたがって慣れてきて言ってることもわかるようにはなっていきました。

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管制官に怒られる

ある日一人で飛行機を借りて飛んでいる時のことでした。まだ最初の頃です。

CZBBを離陸して北東方向へ行きCYVRのエリアを東から西へ抜けてバンクーバー島方面へ向かおうとしていました。

何度かCYVRのVFRルートは飛んだことがあり許可をもらいエリアに入ろうとした時、管制官がなにかいつもと違うことを早口で言いました。

「??」

すぐに聞き直すべきでした。

聞き取れなかったのにそれまで許可されなかったことは一度もなかったので気にせず自分の位置と高度、予定のルートを言ってそのまま進入しようとしました。いつものように「エリアを出たら知らせるように」とかなんとか言ってるんだろうと勝手に思い込んでしまいました。

ヘッドセットが壊れるくらい大声で管制官が怒鳴りました。

「GET OUT NOW!!」

はっきり聞き取れました(・_・;)

ごめんなさい!

ルートを変えて目的地まで向かいました。

わからなければ聞き直す。基本です。はい。

Multi Engine Rating 多発機限定の訓練

多発機限定とはエンジンが2個以上ついた飛行機に乗る時に必要な免許です(ジェット機などはさらに型式限定というのが必要です)。

数年のブランクを埋める訓練が終わり空域に慣れてきたところでMulti Engineの訓練が始まりました。

飛行機はPiper Seminole(パイパーセミノール)という機体を使います。

それまで乗っていたPiper Cherokeeに比べ機体は一回り大きくスピードも出ます。違いは言うまでもなくエンジンが二個あることです。左右の翼の上に一個ずつついています。Cherokeeと同じくピストンエンジンですが比べ物にならないくらいパワフルです。格納式の車輪(retractable landing gear)、可変ピッチプロペラ、計器飛行するためのAvionics類も装備されていて軽自動車からクラウンに乗り換えたぐらいの感覚でしょうか。

訓練のメインイベントはOne Engine Failure(片方のエンジン故障時の対応)です。

通常は二個のエンジンが回っているのでパワフルで飛行中はとても安定しています。ですが万が一エンジンが一個故障してしまった時には片方のみのエンジンで飛ぶことになります。右か左どちらか止まったほうのエンジン側に機体が向こうとします。この時横方向(yawing)と回転方向(rolling)の動きが同時に起こるのでラダーペダルと操縦桿を動いてるエンジン側に操作して機体の水平と進行方向を保ち回復させます。(ちなみにエンジンが二個とも故障してしまった時の訓練はやりません。滑空するしかありません)

離陸時やGo Around時などのように大きなパワーを使っているときほど片方のエンジン故障した時の扱いが難しくなります。訓練では危険なので実際にエンジンを切ってしまうことはせず一定の高度を保った上空でアイドル状態にして故障したものとして模擬訓練をします。ジェット機の訓練ではさらに危険なので実際の飛行機は使わずにシミュレーターを使って様々な条件を設定して訓練します。

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試験に落ちる

インストラクターの許可が出るとMulti Engine Ratingのいよいよ実地試験です。

試験官はフライトスクールの校長です。

自家用操縦士免許の時と同様、口述試験が終わるとフライトです。

途中までは順調に科目をこなしていきますがまたやらかしてしまいます(;゚Д゚)

上空で模擬のエンジン故障からの回復操作中です。

踏んではいけない方のラダーペダル踏んでしまいました(;・∀・)

逆側のラダーペダルを踏むと飛行機は行ってはいけない方向へさらに行こうとします。

危険なのでもちろん不合格( ;∀;)

なんとこの間違いを二回もやってしまいました。

なんてこった。

あ~我ながらがっくりでした_| ̄|○

緊張していたんだと思います。

さすがに三回目には合格しましたが。。。。

フライト試験で不合格になるとその分訓練費用はどんどん加算されていきます。

あ~( ;∀;)

飛行機をレンタルしてパイを食べに行く

バンダリーベイ空港から東へ一時間ほど飛んだところにチリワック空港(Chilliwack Airport CYCW)というのがありました。その空港には周辺の小型機パイロットには有名な美味しいパイのレストランがあったんです。

そこへ友人と飛行機をレンタルして時々パイを食べに行くんです。

アップルパイとかピーチパイとか色々あったと思います。

チリワック空港に着陸するとtransient parkingに乗ってきた飛行機を停めます。

コーヒーとパイを注文して飛行機を見ながらパイをほおばります。とても美味しかった記憶があります。

またいつか行きたいな~と思ったらどうやらいつのまにか閉店してしまったようです残念。。。

Multi IFR rating 計器飛行証明の訓練

計器飛行証明(IFR)を取得すると有視界飛行(VFR)では飛ぶことのできなかった雲の中や天気が悪くて地上が良く見えない時も飛ぶことができます。

計器飛行なので地上の目標物を見ながらではなく飛行機の機内についている計器のみを頼りに飛びます。飛行機の姿勢、高度、方位、スピード、位置、全てを計器を読み取って判断します。

機体の姿勢を知る計器(Attitude Indicator)はジャイロを使って機体が上下左右どっちを向いてどんだけ傾ているかを教えてくれます。

高度計、昇降計、速度計はピトー管(pitot tube)と静圧孔(static port)を使って空気の流れと気圧を測ってそれぞれ示してくれます。

自分の位置を知るためにはVORやADF、DMEという計器があります。地上からの電波を拾って自機の位置を割り出します。

ほとんどが時計のように針と数字だけで示されているのでなかなかにややこしいです。

どれも何十年も前に発明されたものすごく古いシステムで誤差もあります。

小型機に関しては電気飛行機や自動操縦、ドローンがさらに発達する近い将来、これらの古いスタイルの計器飛行はなくなってしまうと思います。余談ですが。。。

それはさておき何十年も前に発明されたものでも計器飛行の技術を習得しないと免許はもらえません。

有視界飛行(VFR)はざっくり言えば地上が見えない時は飛ばない。以上です。

ですが計器飛行(IFR)は一定以上の気象条件であれば離着陸をすることができます(上空に上がってしまえば視界ゼロでもOK)。その気象条件(雲の高さと視界の距離)は地上の施設、積んでいる機材、空港ごとの基準で事細かく決められています。

また視界ゼロの上空では他の飛行機とぶつからないようにするために管制官に指示をもらわないといけません。そのため飛ぶルートも細かく事前に許可をもらう必要があります。

なにからなにまで事細かく決まっていてそれに従って飛ぶのが計器飛行というわけです。

計器飛行のイメージトレーニングにはマイクロソフトのフライトシミュレーターを使っていました

実際の訓練はそんなに都合よく雲があるわけではないので一旦飛び上がるとフードをかぶり外が見えないようにして計器だけ見て飛ぶ練習をします。インストラクターはフードをしていないので外が見えています。

地上で管制官にクリアランス(管制承認)をもらい飛行計画通りに飛んで帰ってきます。

バンダリーベイ空港を離陸しすぐにフードをかぶり航空図を見ながら飛び一個目の目的地の空港でアプローチの訓練をさせてもらいます。アメリカ国境を越えたところにあるベリンガム空港に行くことが多かったです。

訓練中のだいち

アプローチクリアランスをもらいVORアプローチをしてMissed Approach(やり直し)をしてholding pattern(待機経路)に入り何回かholdして再びアプローチクリアランスをもらいILSアプローチをしてさらにmissed approachをして別の空港、アボッツフォード空港に向かいます。

アボッツフォード空港ではADF approachをしてmissed approach、エンジン一個故障状態でのアプローチと着陸の練習。

この訓練を繰り返し繰り返しやります。

試験でやることが決まっているのでそれを繰り返し練習する感じでした。

管制官に怒られる

また怒られました。

ちょっと慣れた頃に訓練フライトに友人を後ろの席にのせてあげたことがあったんですが、

インストラクター、僕、後部座席の友人で上空でなんだかんだと話をしていて盛り上がってしまいました。

わあわあと話していて管制官がこちらに何か話しかけていたのに気づかないまましばらく飛んでしまいました。

管制官(・`A・´):「IFRでの管制官の指示はとても重要で安全にも大きく関わる」

全くその通りでございます。ごめんなさい。

私語はほどほどに。基本です。はい。

連日連夜

IFRのインストラクターは同居人とは別の日本人でした。

仲良くなったので毎晩そのインストラクターの家で飲み会となっていました。

夜も昼も楽しい日々を送っていました(*’▽’)

Multi IFR実地試験

今度こそ一回で受かりたい。

そんな思いで臨みました。

いつものように口述試験からのフライトです。

順調に科目をこなします。

訓練で何回も飛んだルートを飛びます。

計器飛行の試験では上空でもアプローチでも針いくつ分ずれたら不合格という基準があります。

それ以内に入っていれば合格です。

一番難しいところはエンジン一個故障状態でのApproachとMissed Appoachです。針をずらさないように必死にコントロールします。

全ての科目が終わりバンダリーベイ空港に戻ってきました。

結果。。。。。。

合格!!!!(≧◇≦)

ありがとうございます!!!

その後

約半年間の滞在は計器飛行証明と多発限定の取得と時間付けが目的でしたが友達と飛行機レンタルしてあちこち行ったりその他車でもあちこち行きました。連日連夜の飲み会も楽しかったです。今振り返ると飛行機にかかわった時間で一番楽しい時間でした。

帰国してからは日本での事業用操縦士と計器飛行証明取得のため長崎に行くことになっていました。日本での訓練はカナダでの楽しい訓練とは打って変わって、、、、、(; ・`д・´)

また続きはいつか書きたいと思います。

長々とありがとうございました。

続き:

日本で事業用操縦士免許・計器飛行証明をとった時の話↓↓

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